「生まれてからの3年間で個性や能力の基礎が作られる」という記事を15年以上前に newsweekで読みました。
脳科学者の研究では、1歳までに視覚・聴覚・臭覚・味覚・触覚、五感と言われる感覚の基礎が出来上がると言われており、8ヶ月くらいからは色の3原色がわかり、1歳代では7色の色を見分けることも出来ると言われています。


1歳から3歳くらいまでに見られる殴り書きの活動は、絵を描く前の塗りたくり、スクリブルと言われるもので、幼児に見られる表現です。
どんな子もこの塗りたくり、スクリブルを 経て描画活動へ進んでいきます。
この過程がなければイメージを形にしていくことは難しいで しょう。
ですから描画活動に入る前の段階で、この形にならないワークを多く行うことが重要なのです。
これをおこなって来ないで、動物を描きたい、人間を描きたい(イメージの図案化)といってもイメージを形にすることは急にはできないのです。


では、どうしたら良いのか・・・
どのような段階を踏んで表現の世界へ進んでいくのか・・・
1・2歳代はど んなことができてどんなことができないのか・・・
3歳児は何ができるのか、どんな働きかけを家庭ですべきなのか・・・。
それをアトリエでは親子で学んでまいります。

ATIという言葉を聞いたことがありますか?
[Aptitude-Treatment Interaction]の頭文字をとってATIといい、日本語では「適正処遇交互作用」とよんでいます。
1977年にアメリカの教育心理学者クロンバックによって表された概念で、個人差による教授理論のことです。
芸術のように美的価値感に左右されるものや高度なもの、専門的なものについては、特恵モデルが良いとされていることが述べられています。
個性を尊重しその個性を受入れ、その子の特性及び適正を見逃さないように、注意深く観察 し、発達に寄り添いながら教授することが非常に大事であると考えています。
それには、大勢の環境で皆が同じ足並みで行うことは非常に難しいことがおわかりでしょ う。
特に幼児時代は、生まれた月齢の差が顕著なため、同じ学年で一括りにすすめることは 無理があります。
一人ひとりの個性は異なりますし、置かれている環境も異なっていますし、発達の速度も異なります。
よってアトリエでは、少人数制で一人ひとりの発達に寄り添い、その子その子の発達課題を適正な時期に与えることが重要であると考えています。
それには、常日頃一緒にいる養育者の造形教育に対する理解がとても重要であると気が付きま した。

今までたくさんの保護者の皆様と関わってきた中で、よく耳にする言葉がありました。
「私には絵心がないので教えられません。」
「子どもが絵をかけません。〇〇を描けるようにしてください。」

まず、子供の絵は教えるものではなく育むものだと言われています。
そこから理解していかなければ、次に進むことは難しくなります。
字を書くのと絵を描くのでは、そもそも考え方が違うのです。
私は絵心がないので教えられませんという人ほど、大人の考えで子どもに教え込んでいると いう事実もあります。
幼児時代は、上手に表すことよりも、興味を持って楽しめるか、そういった環境にあるかが とても大切になります。
子どもの取り組んでいるものに大人が興味を持って接しているか、褒める、会話するなどコ ミュニケーションも大切です。
お絵かきや工作が大好きで、誰から言われることなく主体的に取り組んでいる子は、自然にトレーニングされているので、気がつくといろいろなことを表現できるようになっています。
このような状態が理想であります。
1ヶ月に数回のアトリエでの制作では、できることは限られています。
アトリエで描いたもの、作ったものをお家でも制作してみるなどの活動から、技術の向上や表現の多様性をより多く体験し理解することが出来ます。
アトリエでは、様々な制作体験を通して創造の芽に働きかけ子どもの表現を認め、自己肯定感を育むことを目標に活動しています。


絵画にフォーカスしてお伝えしていますが、絵画だけでなく手先の活動として様々な素材に触れながら造形活動をしています。
道具の使い方や与え方、子供の活動への寄り添い方など内容は多岐にわたります。

そもそも、子どもの表現は大人の理想とは全く違うところにあるのですから、大人の思惑通りにはいきません。
大人の思惑通りに行かないからこそ、子どもの表現やアイディアは面白く大人の想像を軽々超えていると言えます。
したがって何が大切であるか。。。。
お母様もお子さんと一緒に学ぶことが大事であるといえます。
アトリエの活動を通して、お子さんとたくさん会話して楽しんで頂きたいのです。
アトリエで得た内容をご家庭でお子様と一緒にどうか楽しんでください。
そのような時間から興味を持ちはじめ、主体性を持って造形活動に向かっていくのです。
アトリエはそれをお手伝いさせていただきます。
どのような活動をしているかはインスタグラムフェイスブックでもご覧いただけます。

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