造形を軸とした教育

私達の住む日本では、素晴しい手業を持った大勢の人々が昔から活躍してきました。
身の回りを見渡せば、少なからず目につくはずです。
器、着物、家具、建築、料理などなど。
華道や茶道を始めとした伝統文化の美意識からもうかがい知ることも出来ます。

資源に恵まれない国としては、作る技術・アイディア・意匠を生み出すというような能力が経済を潤す力となります。
しかしながら、近年では、大人も子どもも何かを実際に作る経験が不足しているという指摘がされています。
実際に物を作り「職人」として手業や技術を修得するということではなく、創作体験を通して、美しいものを美しいと思える感性や、ものづくりを通して忍耐力・緻密さを育てることが今必要なのだと理解することが重要です。
もちろん、そのような創作体験から「もの作り」に興味を持ち、更に研鑽を積みプロフェッショナルな道を歩み始める人もいるでしょう。
物の価値を理解できる人になるには、やはり自分で体験してみて、その難しさや技術力の偉大さに気が付かねばなりません。

 造形を学び始めると、色々な情報・学びが必要だということが理解できるようになります。
作図するためには、算数の知識が必要だったり、何かを作るときには、科学や物理、歴史の知識が必要になることもあります。
工夫する、緻密さや美しさを求める、粘り強く取り組むことを育成するには、多くの世代の理解と協力が必要で時間がかかることなのです。

多くの皆様に造形の楽しさを味わい心豊かな時間を過ごしていただけるような創作活動の提案をしてまいります。