毎日一緒にいるお子さんの成長は、なかなか実感しづらいこともあるでしょう。
小さい頃は、寝返りを打った。。笑った。。ハイハイした。。立った。。歩いた。。言葉が出てきた。。などなど成長を実感することが多くなって嬉しい気持ちになることが増えますよね。
「這えば立て立てば歩めの親心」という言葉のように幼子の成長を心待ちにする親の気持ちは誰もが理解できると思います。
しかし、成長とともにいつの間にか、〇〇ができない。。などの気持ちが大人側に湧いて来るのも否めませんね。
幼稚園の入園、小学校への入学など、一つの小さな社会に船出する頃に多くなっているように思います。
特にアトリエでは、何かが上手に作れるように、絵が上手に描けるようにという気持ちを持って門戸を叩く方が多いので、できるようになる、描けるようになることに保護者の皆さんの多くが興味をお持ちです。
もちろん子どもがお絵かきや工作が好きで、アトリエなら楽しく活動できそうなので。。。というご家庭も多いです。

子どもたちは、それぞれのペースで成長していきます。
そこで、私のアトリエでは毎年決まった時期に自分の自画像を描く課題を行うのですが、これが成長の可視化に役立っていると実感しています。
こんなに描けるようになったのだと誰が見てもわかります。
描き方を教えるわけではなく、ものの見方を教えるので、皆同じにはなりません。
自由度が高く、ひとりひとりの考えや好みが表現されます。

ママと一緒にアート講座」の頃から制作をともにしているアトリエ生Iちゃんの記録です。
ご参考になれば幸いです。

2014年の自画像です。
多くの子どもが描くような人物画です。
お絵かきが好きで、お家でも毎日描いているので年齢の割には描けています。
「お顔だけでいいよ」とお話していますが、体も描きたくなったようで自分で考えて描いています。
周りの色も豊かなカラーでとてもにぎやかな印象です。

2017年の自画像です。
だいぶ見る目が養われた感があります。
明らかに何かを見て描いたと感じるはずです。

2018年です。
写真を見て描いていますが、ニコッとした口元の歯をしっかりと見て描いています。
細部まで見られるようになったこと、それを描いたことで成長を感じます。

2019年です。
画材の違いもありますが、肌の色や衣服の影の表現が進んでいます。
また表情を一生懸命捉えようとしている気持ちが伝わってきます。

2020年です。
だいぶ画風が変わりました。
鉛筆で細部まで描こうとする気持ちが伝わってきます。

2021年です。
光や影を描こうとしています。
見る目がかなり成長しています。

2022年です。
ポーズも考えて写真を撮り描いています。
髪の毛の流れや衣服のフリルなども丁寧に描けるようになりました。

このように、長きに渡りアトリエでお稽古してきたアトリエ生Iちゃんですが、親子クラスからスタートして来年は中学生です。
一人のお子さんの成長を約10年間ほどつぶさに見てきました。
このような長期では、幼稚園・小学校の先生でも見られない年月ですから、すごいことだと思っています。
決まった時期に決まった課題を行うことで、成長の可視化ができます。
2023年はどんな自画像になるか今から楽しみです。

アトリエでは、2023年度4月からのアトリエ生を募集いたします。
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