小学生クラスでは、より深く絵画や作品を理解する目的で模写をすることがあります。
絵を見てできる限り似たように描くことを目標にした課題です。
また、いろいろな作品を鑑賞することで見る目を養う、感じる心を養う、作者について知るなどの目的を持って取り組んでいます。
描くという行為を通して、美術史だけでなく歴史などにも触れることができます。
今回の課題作品は、アンリ・ルソーの「The Flamingoes」です。
まずは模写からはじめます。
次に自分で想像して天地左右の続きを描くのが今回の課題です。
この風景の続きはどうなっているんだろう?
どのように描くかはその子の考えによって異なります。
どの辺りが模写かわかりますか?
左端のあたりに模写をレイアウトしました。
想像力にあふれていますね。
作者曰く、「この間ディズニーシーに行ったからそのイメージになっちゃった〜」
火山が噴火していたり、インディージョーンズに出てくるような神殿風の建物、フラミンゴの神様を模したスカルプチャーと冒険の世界の絵になりました。
Aちゃんは画用紙のちょうど真ん中辺りに模写をしています。
お花畑やフラミンゴ、ライオンやワニなどを描き足しています。
「蓮は朝に咲くよ」というお話をしたので、朝日も描いています。
動物はジャングルというキーワードからの想像だそうです。
Mちゃんも画用紙の真ん中あたりに模写をしています。
やはりジャングルということで動物のイメージが浮かんだようです。
フラミンゴを前面に描きタイトルを意識した作品になりました。
模写は少し左寄に描きました。
右下には住民が仕留めたであろう動物を料理しているシーンを描いていて、ワイルドなイメージに仕上がりました。
雲や太陽などは子供らしい表現になりました。
それぞれが個性を発揮して素敵な作品に仕上げました。
頭の中で想像したことには正解とか不正解という評価はありません。
子供の表現をまるごと受けとり、なぜそのように考えたのか言葉のコミュニケーションによって相互理解を深めることが大切です。
この子はとても面白いことを考えているんだな、そういうふうに考えていたんだなと認めると子どもたちは自分自身を表現することが楽しくなってきます。
自己肯定感も高まり自信に繋がります。
これからもたくさん想像力を働かせて素敵な作品を作ってくださいね!
子どもたちの作品は、instagramで発表しています。
たくさんの力作をご覧いただけますのでぜひ訪れてみてください。
参考文献等
アンリ・ルソー https://ja.wikipedia.org/wiki/アンリ・ルソー